マンガと本

外国人労働者が受け入れられない理由の一つとして
日本人は識字率が100%であり、仕事をするにおいても
文字を読み書きすることを基本としているから、
というのがあるんではないかなあと思った。

海外ではアメリカでさえ多くの文盲がいるけど
日本では江戸の時点でも町人が当たり前のように
本を読んだり瓦版を読んで理解していた。
だから、例え貧乏人の肉体労働者とはいえ、
文盲を前提とした職ってかなり難しいんじゃないかと。
ましてや難解な日本語。

こないだどっかの留学生が
日本でバイト雇ってもらえないって言ってたときに
そんなことを思いました。

「大人になってマンガ読んでるのは恥」
って何度か耳にした。
確かに、ジャンプを買っていく大人の姿は
違和感というか、偏見の目で見てしまう。
それも風体がバカであればお似合いだと思ってしまう。
それは感情的に見下すと言うよりは、階層的な見方を
冷静にして、そう判断してしまう。
電車の中でゲームしてる人も同じように見てしまう。

それはいいとして、上記の言葉は、
おそらくマンガを全然読んだことがない人
あるいは理解できない人、読めない人、
総じて、よく知らない人から発せられた言葉だと思う。

私自身は生まれて間もない頃から
多くのマンガに触れ合ってきた。
だから人のことをバカに出来る立場ではなく
中高生の頃がピークではあったが今でもよく読む。
マンガの大半はただの娯楽で、屑で、
頭を悪くするのかもしれない。そんなことを言うと
漫画家に怒られるかもしれないけど。

私はマンガから、娯楽以外にも
教養であったり人間形成における何かだったり
なにかしら学んだことが多々ある。
マンガが文化の担い手として昇華するかどうかは
知らないけれど、昔同じようなことが
小説で言われていたのは知っている。
「女子供が読むものだ」

あと、恐ろしい勘違いをしている人もいる。
「本を読めば賢い」だとか、まじめ、だとか
高校も過ぎれば大半がその間違いに気づくだろうけど
本だってうんこみたいなのがほとんどで、
ごく限られたものが良かったりするのだろう。
ただそのマンガとの比率の差は知らないけど。

勘違いする人の多くは、字が読めない人。
その他に、難しい本ばかり読む人。
前者は、マンガさえ読めない人がたまにいる。
文字が続くことに耐えられない人、
1ページ、5行、吹き出しの中、耐えられない人。
内容云々を知ることさえ無いから、
自ずとそういう判断になる。皮肉の場合もある。
後者は難しい物しか本と認めない人。
エンタメ書が選択肢にさえ無いから勘違いする。

本が良くてマンガはダメ、という意見は
全体的な割合からすれば、大まかに
大勢に訴えかける場合には適しているのかもしれない。
けれど事細かに見ていくと大間違いであり、
個人に説得するにはめんどくさがりのやり方だろう。

マンガはいいけどゲームはするな、
とか、なんかそういう物の移り変わりは
いつか来るんかな。