「深夜特急」感想・書評

深夜特急を読み始めた

読み終えてからの感想。

先日、日記に書いた先輩は、この深夜特急を何度も読んだと言っていた。それで香港に4回も行っているのかもしれない。

深夜特急のコースは、だいたい
香港→マカオ→タイ→マレーシア→シンガポール→インド(コルカタ→バラナシ→ニューデリー→ゴア)→ネパール→パキスタン→アフガニスタン→イラン→トルコ→ギリシャ→イタリア→スペイン→ポルトガル→フランス→イギリス
こんな感じだった。

インドからほぼバスで移動。鉄道、飛行機を使わないという決め事の元で進んでいた。

本は著者のユーラシア横断体験を元にした独断と偏見でしかないが、本の中で著者がいきいきしている場所は、どうしても良い印象を持った。行きたいと思った。
例えば、初っ端の香港では、多くの驚きと興奮が書かれている。廟街にはいつか行ってみたい。マレーシアの連れ込み宿に滞在していた場面も現地人とのコミュニケーションが楽しそうだった。
逆に、インドの章では病気も含め、終始陰鬱な調子で進んでいく。その中にも驚き、不安があり、違った興味をそそられる。インドは、知っているインドだった。アラブ諸国ではまた違った異文化の新鮮さがあった。今行くとまた全然違うだろう。
ポルトガルの章も良かった。太陽と、風と景色、人との触れ合い、食事、読むだけでいいところだなあと思わせられた。

本では旅行中の体験において、多くの驚き、新鮮さが描かれているものの、旅を続ける中で良いことも悪いことも経験し、著者も旅慣れしていく様子がリアルだった。旅の中であらゆる物事が進む中、徐々に感動が薄れていき、そこからまた、全く違った文化圏に入り、新たな驚きと印象を受け、一度薄れかけていた旅の良さが蘇っている様子は救いがあった。 

余談だけど、著者は身長186ぐらいの大柄で、狭い車内では苦労していた事が何度も書かれていた。
低身長で良いことというのは、飛行機なり電車なりで、狭いスペース、座席においても窮屈しないという点に尽きると感じた(僕は身長165しかない)。 

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