バックパッカーをテーマにした映画というのは意外と少ない。というか僕が見た映画の中では全然無いと言っていい。そんな中で僕の記憶に残っているもの、今すぐ旅立ちたくなるような映画を集めてみた。
ザ・ビーチ
正直なところ映画としてどれぐらい面白いかと言えば、そんな大したことない。しかし僕ら旅行者にとってあれは特別な映画だ。バックパッカーの現実を描いた映画ではないが、その一部の夢物語を描いた映画だ。部分的にはかなり忠実だったりもする。
ザ・ビーチはディカプリオが主演で、タイのゲストハウスで噂の島があり、ゲストハウスに偶然泊まっていた人たちと一緒にその島へ行くという話だ。ピピ島という実在の島が撮影場所になっている。ゲストハウスで知り合ったフランス人の女の子を好きになったり、その子がハッセルブラッドで星空を撮っていたり、旅行者同士のトラブル、島で撮った旅行者たちの集合写真であったりと、特にその旅先で知り合った旅行者同士の交流が「ああ、旅行ってこんな感じだ」という気持ちを強く思い起こさせてくれる。
ホステル
タランティーノ監督のホラー映画だ。これもユースホステルがテーマにはなっているが、旅行が関係するのは序盤のみ。あとは普通のグロ系ホラー映画。実はパート3まである。旅行が関連するのは厳密にはパート1のみ。
スロバキアへ来たバックパッカーたちがバーで知り合い、偶然居合わせた男に紹介されたホステルへと足を運ぶことになる。そこは同じに旅行者の美女たちと相部屋で、上半身ハダカでうろうろしていたりする。「天国だ!」と彼らは喜び、その子たちともホステルの共同浴場、サウナみたいなところで仲良くなり、一晩経つ。
次の日、一緒に来たバックパッカーの男性1人がいなくなっていることに気づく。別の所へ行くようなメールが来ているが、どこか内容がおかしい。あとは普通にB級ホラー。
ダージリン急行
会社員の頃、いろんな国を旅行している時に見た映画。3人の兄弟が、幼いころに自分たちを捨てた母親に会いにインドまで行くという話だ。そして彼らが乗った列車が、インドのコンパートメントという高級列車「ダージリン急行」。この映画はちょっと現実離れし過ぎていて共感できる類のものではない。
そもそも設定からして超金持ちの3兄弟がコンパートメントに乗って荷物なんかを捨てまくったりしている。列車の車中のを描いたシーンが多い。コンパートメントとは個室のようになっている寝台列車だ。一度乗ってみたいなあ。3兄弟の過去の回想シーンや、父親の話、列車を降ろされて道中川に流される子供を助ける話、村でのインド人との交流などあまり現実味はないが映画として面白かった。
モーターサイクル・ダイアリーズ
チェ・ゲバラの原作小説を元に映画化されたもの。南米を親友と二人でバイクで旅行するという映画だ。実はバイクは結構な序盤で壊れる。僕はこれを大学生の時に見た。道中で出会いがあり、ハプニングがあり、事故があり、まさにバイクの旅を描いている。
チェ・ゲバラは医者で何不自由ない生活を送っていたが、この旅で南米の現実を知り、革命への思いが育まれる。僕は原作小説を読んでいないため、原作に忠実かどうかは知らない。南米はみんなスペイン語を話すからあまり外国へ旅行しているという感じはない。日本で言うところの国内旅行みたいな雰囲気だ。
劇的紀行 深夜特急
これについて僕は既に何度も書いた。同名小説を元にNHKでドラマ化されたもので、大沢たかお主演。トータルで6時間ぐらいあり、ボリュームも良い。香港からインド、そしてインドからバスを乗継ぎロンドンを目指す、沢木耕太郎の実体験をモデルにしている。
映画ではないが作品のクオリティも高く、僕が人に勧めるならこれを一番勧める。撮影に2年近く費やされ、大沢たかおの演技も自然で、国を、宿を転々とし、インドの駅で野宿したり、病気になったところを助けてもらったり、道中でのトラブル、日本人との出会い、普段伺えないパキスタンや中東といったイスラムの国々、まさにバックパッカーをそのまま描いている。
もう待てない
定番といえば定番のものばかりで、同様のロードムービー特集を扱ったブログ記事やネイバーまとめでもたくさん同じタイトルを見かけた。
僕もそろそろ限界かもしれない。早く旅行したい。たった10ヶ月だがずっとトロントにいて、今はバイトばかりしている。ストレスでやられている。もういい。
そもそも僕がトロントで英語を少し学んでいたのも、旅行中の会話を少しでもスムーズにしたかったからだ。バイトクビになったらとりあえず1ヶ月ぐらい旅行したい。
見てないけれど見たい映画
イントゥ・ザ・ワイルド
アラスカへ向かう映画らしい。トロントで知り合った日本人に教えてもらった。
シャンタラム
原作小説を読んだ。映画化されるという話がずっと前からあるが、いまだに撮影が進んでいるという話は聞かない。オーストラリア人がインドのムンバイに滞在する話。
オンザロード
ジャック・ケルアックの同名小説を映画化したものだ。ビートニクに共感する人たちはおそらく既に見ているだろう。アメリカ国内を車で移動する話。hoboに憧れた。
食べて、祈って、恋をして
一人の女性が全てを捨てて海外へ旅立つ話のようだ。いろいろな国へ、しかもアジアも含まれているあたり見てみたい。
ブロークダウン・パレス
アメリカ人の女の子がタイでトラブルに巻き込まれる映画らしい。実話の冤罪を元にしているとか。