けっこう前、僕は割と熱心にブログに取り組んでいた。僕の生き写しはブログと言わんばかりに、自らをそこに反映させていた。その頃の自分が書いた文は、もう今は書けなくなっている。そして今はもう、ブログへそこまで自らを費やしていない。

そういうものは他にもある。あれだけ熱心に撮っていた写真も、今はたまに撮るぐらい。当時の僕を知る人は、常に写真ばかり撮っていたイメージを持っていると思う。今は全然そんなんじゃない。熱意がなくなったとか、写真に飽きたとかではない。今でも撮るときは撮る。ただ、そんなに撮らなくなった。

旅行も全くしなくなった。コロナだからという理由もあれば、結婚したからという理由もある。ただ、前々から行きたかったところはあらかた行き尽くした。今後アフリカより遠くへ行くことは、まずないだろう。アイスランドとかロシアとか行きたいとは言ってるが、なんとなくというだけで一生いかないかもしれない。昔ほどの旅行熱はない。

本や映画は相変わらず消費している。数が減ってはいるけれど、心情的に変わらない。英語はどんどん落ちている。もともと趣味ではなかった。今、ここ1年ぐらいの間にブログや旅行、写真に取って代わったのはなんだろう?

一つはレコードだと思う。集めて聴いているだけ。これもいつまで続くかはわからない。ただ僕にとっては久しぶりの新世界だった。聴いているだけにしても、今まで全く接点のなかった音楽に触れるようになった。シティポップもそうだし、AORとかアンビエントとかが未知の世界だった。プレーヤーを買ったのが大きかった。もう一つ取って代わったのは今の仕事絡み。

自分がやっていることはそのときどきで移り変わる。それに伴っても、伴わなくとも、関わる人は時間の流れに従って大きく変わる。人付き合いがあまり続かないほうだ。ただ僕の場合は、今でも旅行が好きだし、写真も好きで、撮ったり買ったりする。ブログだってこうやって書いている。僕はころころ本流が変わる方だけど、かつて熱中していたものが、自分の中からまるごと消えてなくなったりしない。「なんであんなことに真剣になっていたんだろう?」って思うようなことには、初めから手を出さないです。それは人も同じ。