本棚に置きたい本:今週のお題「本棚の中身」

自分はあまり家に人を招いてどうこうってことがなかったから、いわゆる「見せ本」というのは本棚になかった。本棚に置きたい本は、ときどき開きたいか、再び読み返したいか、もしくはあることを認識したい本になる。他に未読の本や読んで置きっぱなしの本もあるけれど、置いておきたい本となるとその三種類かなあ。

僕はあまりたくさん読む方ではないけれど、買った本や一度読んだ本、さらにその内容まで忘れてしまうことが多い。読み終えてしまうと、本によっては、存在そのものが記憶から抹消されるように、初めからなかったようにすっかり消えてしまう。たとえ本棚にあっても「こんなのあったっけ」「これ読んだっけ」となる。なんて甲斐のない読書だろう。

本棚に置きたい本は、そうじゃない本にあたる。または、そうなってほしくない本。自分の中にとどめておきたくて、せめて本棚に置いておく。存在を忘れたくない、思い立ったら手に取りたい、手が届く場所に置いておきたい本が本棚入りする。「積読こそが完全な読書術である」という本で、本棚は自分の外部記憶だとかそのようなことが書かれていた。積読はともかく、読み終えた本はそれに近い。

読み終えて「この本には大事なことが書かれている…!」とか思っても、再び読み返すことはあまりない。どうせ読むなら全く新しい体験がしたいと思って、読んでいない本に手を出す。特にノンフィクションとか新書とか知識、情報、教養にあたる本を読み返すことはめったに無い。再読するのはだいたい小説、それもよほど好きなものに限られる。もしくは写真、イラスト、絵本など、初めから繰り返し読むことが前提となっている本。これらは本棚に残りやすい。

つまり、本棚に置きたい本というのはあまりない。実際に本棚に置かれている本は、ほとんどそれ以外の未整理の本。

今週のお題「本棚の中身」