日本のweb2.0(途中)

個人サイト、テキストサイト、掲示板からウェブログへ

ちょうど僕らが大学を卒業する頃、世間ではweb2.0という言葉がもてはやされておりました。実態はなんなのかいまだによくわかりませんが、私もweb進化論に心躍らされた口で、主にグーグルとアマゾンの躍進から来る、web上におけるその時期の世代交代が明確化された時だったのでしょう。
  
yahooからgoogleへ、それに伴ってか伴わずか、web上では個人サイト、BBS、チャットが廃れ、とってかわってwiki、ウェブログ、また、スカイプやyoutubeなどというものが出てきました。
  
ウェブページの更新は、これまでの手元で編集したファイルをアップロードするという手法から、ウェブ上で更新する、ということが一般的になりました。あわせて、webはオープンなコミュニケーションスペースという認識が強まったように思えます。BBSは元からコミュニケーションスペースでしたが、かなり閉鎖的であり、閉じた中でのコミュニケーションという色合いの強いものでした。ウェブログはウェブログ同士のトラックバックに加え、コメント欄という機能により、今まで存在した個人サイトの日記、BBS、相互リンク、すべての機能を網羅することとなりました。
  
wikiはまったく新しいものとして出現しました。集合知を体現する場として、見ず知らずの各々が勝手に情報を改変、更新してより良い情報を、より最新の情報を発信しました。
  

Google、Amazon、ウェブログ、ロングテールの時代

同時に台頭したのがアマゾンでした。アマゾンはこれまで紙面で行われていた通販を本当にweb上で実現し、その上でwebならではの優位性を発揮することになりました。第一に、送料無料。これを実現した。第二に、速い到着。在庫状況さえ良ければ2日で到着することを実現しました。第三に、カテゴリの網羅。元々はただの本屋でしたが、その後DVDからパソコン関連商品、家電製品、そのうちアパレルにまで乗り込んできました。これまで通販カタログでそれぞれの分野ごとに行っていた販売を一挙に引き受けることとなりました。第四に、マーケットプレイス、中古製品を各店舗から取扱うまでにもなりました。もちろん、各分野に特化した専門店に比べて価格など劣る点はありますが、それでもその幅広さ、使いやすさの画一化、そういった点で他とは抜き出て発展したでしょう。ここで、そこの余りにも広い分野と在庫の確保から、ロングテールという言葉が出てきました。本来なら注目されず、書店の片隅に眠るような本が、検索という技術と、世界中の各需要に応えることとなり、見つかる、売れる、手に入る、という現象がおこりました。第五に、アマゾンアソシエイトと評価システム。自分の気に入った本や良書、そういった物が紹介され、当人にまで利益が及ぶシステムによって掘り起こされ、マーケットはより広がることとなりました。順番はばらばらです。これらはAmazonに限ったことではありませんが、その象徴がAmazonだったと思われます。
  
コミュニケーション、自己主張、表現の場はインフラの整備に伴いテキストだけにとどまらず、音声、さらにはムービーという形に拡張されました。スカイプやyoutubeなどです。webはテキストの時代から画像の時代を経て、音声、果てはムービーへと移り変わりました。
  

芸能人がwebに降りてきた

これまでのインターネットと、web2.0、主にブログ界隈を中心として変化した大きな流れは、芸能人の参入でした。これまで公式サイト、および公式サイトのお知らせ、会員サイト、といった形式でwebに表示されていた芸能人たちは、突如一般人と同じブログという土俵に降りてきて、一般人と同じ手段で活動を行うようになりました。例えば、「今日何を食べた」「今日の仕事内容はこんなで楽しかった」など、ブログを用いることならではの、これまでとは違った気安さ、身近さ、更新頻度により一般人へ歩み寄ることとなりました。さらにブログは単に文章を投下する場ではなく、コメントやトラックバックを用いた“絡み”の手段であったため、一般人のファンが殺到しました。
芸能人のweb進出と、一般人の殺到、この経緯は社会におけるwebの地位一般化に伴った融和現象の初期段階と言えるのではないでしょうか。これまでwebはパソコンに詳しい人の物であり、社会の中のwebというカテゴリでありましたが、一般化に伴い徐々にwebありきの社会へと変化しております。その過程は現在も進行中です。その昔、テレビが街頭から、一家に一台と移り変わり、一人に一台にまで普及したように、一家に一台のパソコンからアクセスしていたwebは、あらゆるデバイスを通じて実生活と常にリンクする切っても切れない世界となりました。日本はまだそれほどでもありませんが、外国ではSNSを中心に選挙運動が行われ、革命が起こるのもSNSを起点とするなど、webが社会のベースになっていると言っても過言ではありません。
  

アルファブロガーたち

web2.0創世記、アルファブロガーと呼ばれる人たちが出てきました。ウェブログの場において、芸能人とは違った各筋の有名人、有識者、影響力のあるエントリーを書く人たち。これまでのweb有名人たちとの違いといえば、必ずしもパソコン一筋の人ではない、その他専門分野の学識がある人たちという点。それ以前はハードルが高かったせいか、またはweb徘徊者がパソコン玄人ばかりだったせいか、web上で有名になる人達は必ずパソコンに通じた人たちでした。パソコン、インターネットにコミットしなくても拓かれたwebを実現したのがこの時代あたりからでしょう。私の中ではいまだに、ブログといえばムーバブルタイプ、ブロガーといえば切込隊長、極東ブログの人、R30の人、ARTIFACTの人とか、その辺しか思い浮かびません。その昔テキストサイトと言えば侍魂だったように。
  
これらがいわゆるweb2.0の時代。ここからソーシャルに向けて、どのような変化があったか。
  
アルファブロガーと有名人のものとなったブログのコメント欄とトラックバック
  
ツイッターで始まったソーシャルからFacebookまで
  
スマートフォンの普及とウェブの一般化、携帯人口の流入
  
デジタルネイティブの誕生
  
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