日常のなんでもない話5

日本から現地へお金を送金するための口座として、昨日シティバンクで口座を開設しに行った。

銀行の口座開設は、今ならインターネットでも出来るんだけど、今回はあえて窓口へ行った。先日、新生銀行の口座開設をネットで行った時、結局1ヶ月ぐらいかかった経緯があったから、今回は手短に済ませたかった。

なんで新生銀行で1ヶ月かかったかというと、荷物が受け取れなかったからだった。実際の手続き自体は、

ネットで申込→本人確認書類送付→カード受取

この間おそらく1週間か2週間で終わるだろう。で、この本人確認書類送付までは2日で終わった。最後のカードの受取が面倒なことになった。

キャッシュカード、その他重要書類などが送られてくる際、まともな送付元であれば、本人確認郵便か何かで、受け取る際も本人確認がいる方法で送っている。

僕はほとんど家にいない。平日は終電ばかりなので、郵便物が受け取れるような時間帯には家にいない。休日はどうかというと、そのためにずっと家にいるようなことはしない。だからなかなか受け取れなかった。

もう一点、これは僕個人の問題で、あまり他の人は関係ないかもしれないけれど、僕は住所がころころ変わっていた。転勤があったり、転居があったりで、この4年間ぐらいは毎年住所が変わっていた。その都度転居届を出すのが面倒だったり忘れたりしていたので、もう転居届は出さないことにしていた。

これが「転居届」なのかも実際はよくわからないが、正確には、自分の住民票がある実家の住所から、転居先へ荷物が転送されるような手続きだった。この手続には、届け出てから1年間しか効力がないらしい。その1年というのが、最初の転居届ですぐに過ぎてしまった。その後は出さなかった。

そうすると、転居届の効力が切れた状態で、僕宛に送った荷物というのは一体どうなるだろうか。僕は効力が切れたら、元のままの実家へ送付されるものだと思ってた。しかし違った。

なんと、宛先不明で送り主へと送り返されていた。最初の引越しから4年が経ち、その最初の1年は転送されていたが、その後は宛先不明、それが3年続いていたことになる。僕宛の郵便物というのは、3年間宛先不明だったのだ。

そのことが先日発覚した。郵便局へ行って、郵便物が届かない旨をいろいろ話していた時にそのことがわかった。その時初めて自分が3年間住所不定、宛先不明の存在であったことを知った。僕は何を送るにも受け取るにも全て実家の住所を書いていたから、その間僕は存在しない、幽霊かのように扱われていたのだ。

amazonとか転居先で直接受け取っていた物は別だけど、住民票の住所と合わせなければいけないような書類や、郵便局を介して送られてくる物に関しては、僕は3年間消え失せておりました。

そういうめんどくさいこともあって、シティバンクの口座開設には窓口へ向かったのでした。1時間で開設が終わり、その場でキャッシュカードを受け取った。

しかし、この窓口開設というのも、人と対面するだけあって緊張した。シティバンクではただ口座を開設するにあたってもいろいろ聞かれたんだ。

「口座開設の目的はなんですか」

「お仕事はされていますか」

「どれぐらいの期間をご利用頂く予定ですか」

「どれぐらいの金額をご利用頂く予定ですか」

もしかしたら、開設拒否されるケースがあるのかもしれない。本人確認等はネットと同様に行われていたが、たかが口座開設にも審査があったのかもしれない。

私は会社を辞めて、現地で金を受け取るためだけに口座を開設するという、あまり人に誇れるような立場ではない。どちらかというと後ろめたい気持ちがあった。

「渡航の目的はなんですか」

入国管理官か君は。向こうは世間話ぐらいで話しているのかもしれないが、話の先行き次第では、口座開設が拒まれるのではないかと恐れるあまり

「留学」

と答えてしまった。全くの嘘ではないんだけど。

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