デフレと金融政策についての動画を見ていた

僕は今日本の経済に全く寄与していない状態なのですが、このビデオは面白かった。2010年だからもう4年前の内容になるけれど、為替レートと株価、デフレと金融政策について、1時間みっちりと説明されている。久々に経済について考えた。

ひろゆきが専門家ではなく一般人の視点で、一般人として思いつく意見を次々に投げかける。それに対して上念司という人が、一般人になるべくわかるように仕組みを説明している。「中国が安いから日本は不況なんじゃん?」というような至極一般的な意見に対してまともに回答しているのがおもしろい。

「頑張らない人に税金ばら撒くのは不公平」

見ていて個人的に思ったのは、ひろゆきの意見の根底には「バカは死ね」という考え方がある。「金を得られない、金がないから生活に困っているのはそいつの能力の問題だろう、そんなやつを助けるために頑張った人や有能な人の金を使うのはやめろ」という気持ちが強く感じられる。特にギャンブルや依存症などといった社会悪に対してもお金が回ることにひどく抵抗があるるようで、その気持ちもわかる。パチンコや覚醒剤なんかはその代表だろう。ダメな人をさらにダメにして外国人や暴力団にお金が行くだけだ。

バカや悪はいなくならない

ただ、経済全体を見るとそれは一部の側面でしかなく、また短期的な観測でしかないように感じる。このまま経済が更に悪くなり、負け組の低所得者や自殺者が淘汰されてバカがいなくなるかというと、ならないだろう。最貧国などを見ていると水準はより低くなる。それでも自分は勝ち残れるからいい、って思うだろうか。僕はそんな国には住みたくないし、これ以上頭の悪い人が増えるのも嫌だ。ひろゆきはほとんど日本にいないけど。
金を与えようが与えまいが社会悪はのさばるし、社会的な貧困が深刻化すると状況はさらに悪化するだろう。金持ち目線で損する部分だけに焦点を絞れば、確かに自分の稼いだ金が無意味なことに使われてさらに外国なんかに流れて勿体無いだけだからやめろという気持ちになるのだろうけれど、例えば仮に、それが廻り回って結果としてうまくいくならば、保証はできないだろうけれど国全体を見て、全体の底上げに繋がる事ができるなら、景気を良くする手段があるのならば、乗っかってもいいという発想にならないだろうか。そのへんはノブレス・オブリージュみたいな考え方になるのか。
パチンコやドラッグについては同時に規制をしたり取り締まりを強化した方がいいだろう。お金の使い道としてもただ単にばら撒きをやるより、外国でよく行われているように「教育の無料化」なんかは一番良いお金の使い方じゃないだろうか。

ビデオはそんな話ではなく、金融政策と為替レートの動き、それに沿った株式市場の動きなど、非常に面白かった。リーマン・ショックの後なぜオーストラリアやニュージーランドの景気が良かったか知ってますか?そういう話。この対話で語れる内容にはいろんなソースが出てくるので、その中身を少し見てみたいと思った。

この金融政策が日本経済を救う (光文社新書)

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昭和恐慌の研究

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