第2弾、ブログを読んだ人と会ってきた

僕が今住んでいるのがトロントという特性上、ブログを見た人に会うにしても人が集まらないためオフ会という形にはならず、個人ミーティングの会となりました。

「せっかくトロントにいるんだから会ってみたい」

ということだったので「全然構いませんよ」と答え、夜クソ寒かったにも関わらず自分の徒歩圏まで出向いてきてくれた。「別に今からでも構わない」と返事をして、まさか本当に今すぐ来るとは思わなかったけれど僕は暇だったから全然よかった。

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第一声

思っていた感じと違う。ブログでも自分が暗いとか書いてばかりいたから、もっと話しにくい人かと思ったけれど普通ですよね。話しやすい。」

お世辞か挨拶か何かわからないけれど、僕はそれなりに年を取っているから、それは日本という荒波で身につけられた社会常識という名のマナーの賜物でしかなく、

「多分、それ最初だけ

と答えておきました。

そのまま僕らは近所のバーに入った。初めて行く場所で、様々な銘柄のビールを置いている。月曜の夜なのに客も賑わっており、空いている席はワンテーブルのみ。僕らは席につき、ビール1杯だけ頼んでインタビューのような会話を始めた。賑わっていたため、かなり声を張らないと会話できないのがちょっと大変だった。

いつも聞くこと

「どれぐらい読んだんですか?」

僕がいつも聞くのは、相手がどれぐらい僕の日記を読んだのか。僕はこのブログで自分の内面をかなりぶち撒けているため、それを知っている人と会うというのは少し覚悟がいる。下手すると相手は自分の兄弟や肉親より僕の内面と近況に詳しいわけだ。にもかかわらず、僕は全く相手のことを知らない。

「12月頃から読みだしたんですけど、かなりさかのぼって読みましたよ。キューバの旅行記も全部読みましたから。」

出た、さかのぼって読む系。それって実際どれぐらい読んだのか微妙な表現であり、読んでいる人は本当にかなり読んでくれていて、また、逆にさかのぼったと言ってもせいぜい10エントリーとかだったりしてもおかしくない。僕はそれがどっちであっても文句はなく、ただ会話の姿勢や覚悟の仕方が変わってくるだけで、自分が書いて公開しているものを生きた人間に多く読まれるに越したことはない。自称であれ「さかのぼった」人は、どちらにしてもそこそこ自分のことを知っているんだ。

「勝手に親近感わいちゃって」

おお、それも今まで3回ぐらい聞いたことあるフレーズだ。どうぞ、どんどんわいてください。ただ僕は相手のことをこの時点でもまだ何も知らないけどね。

「なんかお洒落っぽいですよね、見た目とか、部屋とか、写真撮ってたり」

「それ、あんま言わんほうがええんちゃう?その発想は田舎もんやで」

僕はなんと性格の悪い。決してバカにしているつもりはなく、冗談で言ったんだけど相手もちゃんとそれを感じてくれてよかった。文面にするとただのうざい人だ。彼女は岡山出身ということで、岡山が田舎と呼ぶに相応しいかどうかは微妙なところだ。岡山弁の訛りがきついそうで、ずっと標準語で喋っていた。僕は京言葉しか話せないからそういう使い分けができないとか、うらやましいとかいう話をしていた。岡山弁ってどんなんだっけ。関西弁に近いのは知っている。確か、千鳥大吾が岡山弁だったような。ネゴシックスは島根弁か。次回、もし次回があるなら終始岡山弁でお願いします!

僕らのワーキングホリデー

そういうわけだから僕は自分のブログの話だけではなく、相手の人となりを聞いたりトロントの話という共通であり最大の武器を駆使するのでした。

僕らにはいくつか共通点があった。彼女は歳も近く、僕と同じで社会人を経験しており、また外国で暮らすことやワーキングホリデーが目的で仕事を辞めたというわけではなく、辞めてやることがなかったから外国へ来たという点でも僕と同じだった。だから、海外、外国、英語、それらのことに対してあまり意欲的ではない。僕はカナダ自体での目的は生活そのものだったけれど、それ以外にはどちらかというと意欲的に旅行をしていた方だ。彼女はそういうのもあまりなく、周りの日本人などと接する機会がある度にその「海外エンジョイしてます感」に違和感というか、相容れない感、自分とのテンションの差にギャップを感じていたそうだ。それを僕には感じないと。めんどくさがってばかりいるから。

僕は何も人生相談とかアドバイスとかしていたわけではなく、ただ話を聞いていた。彼女の会社員時代の話や、辞めるにいたった経緯、地元でどんな暮らしをしていたか、こっちに来てどうだったか。彼女はトロントに来てもうそろそろ半年になるそうだ。

「こっちに来て何か変わりましたか?私はそういう手応えが全く掴めなくて」

僕はその場ですぐ答えられず、うやむやになってしまったけれど、そういうことはここに色々と、何度も、たくさん書いてきたはずだから、それを見てあなたがどう思うかはわからないけれど、僕はこんな風に変わりましたよ。

そのまま結局朝の4時まで話していた。もっと話した内容、語り尽くせないことは山ほどある。そして久しぶりに酒を飲んで気持ち悪いです。

こちらは前回、別の人と