エンドレスで振り返る旅行トーク

自分は「旅行好き」でいることが長かったから、なにごとも旅行ネタに絡めてしまうことが定着してしまっている。旅行についてめちゃくちゃ詳しかったり生きがいになっているような人と比べたら趣味の範囲でしかないけれど、旅行本を好んで手に取り、旅行話に嬉々として耳を傾け、「旅行するなら」という前提で物を選んだり買ったりしてしまうあたり、思考回路から一挙一動まで「旅行好き」なのだ。旅行なんて実際もうそんなにしていないのに。

最近読んだ本は「イスラム飲酒紀行」であり、最近見たYouTubeはアジアトラベルノートで、最近見ているNetflixはテイルズバイライトです。

「趣味:旅行」には無理がある

旅行なんて年に一回あるかないかで、趣味には到底できず、非日常のレジャーでしかない。「旅行好きです」っていうのは「美味しいご飯が好きです」っていうぐらいそりゃそうだろの話で、レジャーなんだから誰だって好き、好きで当たり前ってなもんだ。そりゃあ嫌いな人もいるけれどそれは好みの問題というだけ。「猫好き」といえば猫が嫌いな人だっているかもしれない。しかし「旅行好き」は「映画好き」と同じぐらい当たり障りなく万国共通の娯楽な感じがある。そんなものを取り上げて「旅行好きです!」と主張するには、なんだか普通過ぎる。頻度も、ただ享受するだけの娯楽であることも踏まえると、とても趣味とは呼べない。

ただの旅行じゃない旅行について

僕の知り合いで、「旅行好きです」って言うと「ただ旅行をするのってつまらなくない?」と言う人がいた。その人は旅行するにあたって綿密な計画を立て、現地に住む知り合いと会い、インタビューやら取材のようなことを組み込んで旅行を自分のビジネスに絡めるそうだ。彼女いわく、「旅行先で人と会い、仕事として何かできたり、物事に関われたり、必要とされるのが楽しい。ただ旅行するだけってつまらない」ということだった。僕から言わせれば、それは旅行ではなくただの仕事だ。

一言で旅行と言っても多種多様であり、その分類みたいなことを以前におこなった。

彼女はそのどれにも当てはまらず、旅行というよりはむしろ出張。レジャーからは程遠いと思うが、彼女にとってはそれこそが喜びらしい。僕は人と関わりたいとか人に求められたいとか認められたいという願望がない。旅行においては「そこで得た何か」や「自分の成長」や「誰かへのアピール」といった付随する要素ではなく、ただ純粋に旅先そのものを楽しみたい。他の要素はノイズになるからなるべく持ち込みたくない。彼女とは旅行うんぬんより人生に対する捉え方が根本的に違う。

「水曜どうでしょう」は旅番組ではない

「水曜どうでしょう」はそういう意味で、厳密言うと旅モノではない。旅をしているだけであって、旅は重要な部分ではない。本当はどこに行ってもいいしどこに行ったって同じ。重要なのは大泉洋やミスターが苦しむ様子。その画が撮れるなら、どこで何が起こっても構わないのが「水曜どうでしょう」という番組だ。だからあの番組に旅要素を見出しているとしたら、その人は旅先ではなく「旅先で起こるなにか」を求めていることになる。どこへ行くかは重要ではなく、どこへ行ってもいい旅行。「水曜どうでしょう」では「訪問先がどういうところか」というシーンはほとんど使われない。そこで何をするか。

この先待っている旅行

何が言いたいかというと、今は新婚旅行のことしか頭にない。たった一週間ばかりだけど今まで行ったことのないビーチ・リゾートで、今まで行ったことのないような旅行をする。まだ先の話なのに、今からサンダルを購入したり、Kindle Fireを旅行先に持っていく仕様に調整していたり、バックパック旅行と同じテンションで着々と準備を進めている。

基本的には準備なんてほとんどしなくていいから楽だ。AirAsiaで飛行機とってBooking.comでホテル予約しただけ。そのあとはホテルとメールのやり取りで、往復の便を伝えたりパスポート番号を伝えたり、ハネムーン特典があるらしく、それに向けて婚姻証明を送ったりしていた。宿泊先は島一つがホテルになっており、空港まで送迎ボートが迎えに来てくれるそうだ。その手順とか時間のお知らせを受けていた。話飛んだな。