コロナ・ギャンブルの時代

世界中で第二波が押し寄せる中、各国では再びロックダウンが行われている。日本社会は目先の経済を重視して、コロナとともに日常生活を営む方向に切り替えたみたいです。Go toキャンペーン然り、ついにそういう方向に舵を切ったかという感じだ。もう感染症対策をすることはあきらめた。withコロナってそういう意味だったのか。

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今の日本の状態が、初期イギリスの姿勢、現在も続くスウェーデン、ブラジルの方針とどれだけ違うのか。放ったらかし推奨。かつてはそれらの国々のやり方を批判していたが、やっぱり日本はヨーロッパみたいに国民の生活を保障することができないため、それぞれ独自でやってください、注意喚起はするけどね、という方向性に開き直ったという印象。もう緊急事態宣言はやらないだろう。保障がない状態でやられても、誰も聞けないだろう。

国民の方も大方それで納得している。国が保障できないなら自分たちの食い扶持を自分たちで稼ぐしかなく、コロナ以前と同様満員電車に乗り、今日も日夜あくせく皆様働いてらっしゃいます。ご苦労様です。それについて僕は批判的ではなく、仕方ないと思っている。そういう政府を選んだのは僕らなんだから、今の政府のやり方には僕らの意思が反映されている。ただ、今後どうなるのだろうか。

コロナのワクチンはなく、重症化リスク、医療崩壊、あらゆる爆弾を抱えた上での日常となる。withコロナ、コロナ・ギャンブルの時代。感染して回復した人も多くいるが、差別や後遺症といった問題も残る。アメリカやブラジルのように100万人規模の感染拡大、5万10万人規模まで死者が増えるリスクもある。それでも日本は今日明日の生活を選んだ。今日明日の食事がままならないなら、感染症どころではない。日本はイギリスやドイツのように国が給与を保障してくれるわけではないから、仕事を休むわけにはいかない。

でも、コロナを踏んだらサヨウナラ。今僕らはそういう毎日を送っている。慎重な人は、今もなるべく出歩かない。消毒・マスクを欠かさない。人との接触を避け続けている。それは世間の目を気にしただけの"自粛"ではなく、ウイルスから避難するための本物の警戒心によるものだ。今の日本の感染者数の拡がりは、あれだけ必死に自粛をやっていた緊急事態宣言前よりひどい。当時より感染症対策が進んでいるにもかかわらず。

「大丈夫でしょー、周囲でかかった人いないし、人口中の割合でいうと確率めっちゃ低いから自分はかからない」と思っている人も多いと思う。初めからそうだった人もいれば、世間の空気に流されやすく、3月4月頃は自粛していた人が、最近は楽観的という人もいる。そのあたりはリスク管理の意識、性格によるところが大きい。情報格差も大きい。もちろん危機意識が高くとも仕事を休めない、って人だっている。

コロナ・ギャンブルの時代をどう生きるか。大当たりしたら真っ逆さま。仕事もウイルスからも、自分の身を守るってくれるのは自分だけですね!