ブックオフ愛を語ることは後ろめたかった

なぜ今ブックオフか?というと、最近「ブックオフ大学ぶらぶら学部」を読んだから。それ以降またブックオフ通いを再開している。昨日買ったのは以下の4冊。

「ブックオフ大学ぶらぶら学部」は、ブックオフユーザーに勇気とアイデンティティを与える本で、読めば必ずブックオフへ戻りたくなる。そしてブックオフで猿岩石日記とか、どうでもいい本を100円(税別)で買いたくなる。おすすめです。

この本では、意気揚々とブックオフについて語られている。それぞれのブックオフ観や利用の仕方、いかにヘビーユーザーであるか、レベルが上がると価値の高い本だけ本棚から立体的に見えてくるという話は、ブックオフヘビーユーザーのあるあるネタらしい。

しかし、僕自身はというと、ブックオフに対してそこまで前向きに語ることはできなかった。恥を忍んでブックオフ通いしていたようなところがある。このブログでも過去に何度かブックオフについて触れているが、社会現象として取り扱ったり、せどりについて触れた程度。

「ブックオフ大学ぶらぶら学部」のようにブックオフ愛を公然と語るようなことはなかった。それはやはり、自分の中で「ブックオフは恥ずかしいもの」という認識があったからだ。

ブックオフに通う人々

僕らの時代、ブックオフは社会の掃き溜めのような印象が強かった。その理由としてまず第一に挙がるのは、店員と客の死んだような目。ブックオフは本やマンガが100円(税別)から買えるため、基本的に貧乏人が集まる。また、ブックオフの方針として古くから「立ち読みOK」が掲げられていたため、より貧乏人が集まる。ブックオフユーザーはとにかく見た目からして印象が悪かった。ブックオフの店員がいかにもブックオフの店員然としている理由までは、ブックオフで働いたことがないからわからない。

「ブックオフの話題を出す」=「ブックオフに通っている」=「ブックオフのあの客の一人」という等式が成り立つため、ブックオフユーザーに成りきれない僕は、ブックオフの話題を出すことをはばかるのであった。自分もあそこの一人なのか?認めたくない!という心理が働く。若さゆえの割り切れない気持ち。

当時、これと似た現象が別の場所でもあった。2ちゃんねるだ。2ちゃんねるが全盛の頃も、利用者であることは公言ばばかられる内容だった。ブックオフユーザーと2ちゃんねらー、被っているのか、見た目は大体同じだった。2ちゃんねるではよくブックオフの話題が出ていた。同じ人物だったのかもしれない。

ブックオフの立ち位置

それ以外にもブックオフの印象が悪かった理由として、当時は「ブックオフが本屋を殺す」とか「出版業界を殺す」などと言われ、既存の業界から敵視され、社会悪のような存在として扱われていたことが挙げられる。ブックオフを利用することが、悪いことかのような印象があった。

ブックオフでは、発売されたばかりの本やマンガが、新品同様の状態で安く売られていた。その利益は出版社にも作家にも入ってこず、ブックオフはサヤ取りをして儲けていた。また当時のネット上の噂では、万引きされた商品を換金する場所として利用されているのがブックオフだと言われていた。

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それでも僕はほそぼそとブックオフを利用していたし、2ちゃんねるも利用していた。今となっては2ちゃんねるもブックオフも衰退し、悪評どころか話題にすら上がらなくなったが、当時は悪の巣窟のような印象がつけられていた。

今こそブックオフ談義

それなのに、「ブックオフ大学ぶらぶら学部」でこうも堂々とブックオフ愛を語られると、自分ももっと公然とブックオフを肯定していいんじゃないかと思えてくる。ヴィレッジヴァンガード愛は堂々と語っていたのだから、ブックオフ談義ももっとしていけばいいんじゃないのか。

むしろ、今だからこそ公言できるようになったのかもしれない。ブックオフの存在感が薄くなった今なら、肯定的なことを言っても槍玉に挙げられることはない。さいわいなことに、ブックオフはまだ生きている。多数の店舗が閉店し、2013年から買取査定の方針が変更されて利用価値が激減したとしても、100円(税別)棚は現存する。定価以上の価値のあるものが、定価以上で店頭に並ぶことも少ない。まだブックオフについて語っても「遅すぎた」とはならない。ブックオフ談義に間に合う!

僕とブックオフ

ブックオフを利用し始めたのは中学生の頃だった。僕にとってのブックオフは、烏丸通りにあったBOOKOFF京都鞍馬口店だ。確か3階建てだったと思う。充実していた。大学生の頃はよく教科書を買いに行ってた。2011年5月に閉店している。僕が大阪で働いている間に。

この建物は、ブックオフの前はゲーム屋だった。店舗名は忘れたが、小学6年生のときに「かまいたちの夜」をここで買ったのを覚えている。閉店してすぐブックオフが入ったが、ブックオフが閉店してからは長い間空きテナントだった。今は何かが入っている。

現存しているブックオフでは、三条京阪に一番よく通っていた。ここは高校生から大学生のときによく利用していた。最近は自転車が置けなくなり、周辺の有料駐輪場に駐めざるを得ない。この、駐輪場ごときで市民から金を掠め取ろうとする京都市の行政はなんとかしてほしい。トロント市の駐輪スペースは無料だった。

河原町OPA店は2012年オープンということで、開店当初は大阪に住んでいたため利用することが少なかった。その後僕は2013年からカナダに渡航し、帰ってきたのが2015年。それ以降ときどき利用している。このときは既に価格設定方針が変わったあとで、以前のように良いものが安く手に入らなくなっていた。そのせいで売上も伸びなくなったのか、ブックオフプラスとなり、フィギュアやトレーディングカード、古着を積極的に取り扱うようになった。本以外買ったことがない。

僕自身はブックオフヘビーユーザーと呼ぶには程遠い、一般利用者である。黒いユニクロのダウンを着て朝から晩まで立ち読みしたり、バーコードリーダーで100円棚を片っ端からスキャンしたり(今は禁止されてるのかな)、棚の並びの変化した部分だけ立体的に浮き出てくるようなことはない。

僕がブックオフで買っていたのは本ばかり。マンガは滅多に買わない。CDやDVD、ゲームなどは買ったことないんじゃないかな。ほとんどが本、9割本。僕がブックオフでチェックするのは、まず100円棚の海外SF。スタニスワフ・レムがあれば買う。グレッグ・イーガンがあれば買う。フィリップ・K・ディック、アーサー・C・クラーク、カート・ヴォネガット、J・Pホーガンは物による。まあでも100円棚に置いていることはほとんどない。

村上春樹もチェックする。1Q84は全部で6冊あるが、ブックオフの100円棚で全部集めた。全部集まるまで読めなかった。上下巻ものが、揃わずに置いていることが多い。ノルウェイの森なんかは揃っていることもある。高校生から大学生のときに読んだ村上春樹は、ほとんどブックオフで買って読んだ。でも100円棚にはあまり流れてこないから、新刊も書店でたくさん購入している。

高野秀行の本をブックオフで買えたことは、1回しかないんじゃないかな。クレイジージャーニーに出てからチェックするようになったけれど、100円棚にはほとんど流れてこない。このあたりはもうKindle本で買うことが一番多かった。

その他、ブックオフで買うのは旅行本。村上春樹の旅行エッセイがあれば買う。彩図社の旅行本も最近集めている。蔵前仁一の旅行本も古いものはかなり買った。新しいものはKindle本で買った。

岩波新書もけっこうチェックしている。一時期青版にはまっており、以下のリストに載っている本がないか、毎回チェックしていた。

私のすすめる岩波新書

岩波文庫の方は100円棚にはほとんど流れてこない。ブックオフではまず、100円の本しか買わない。たまに単行本などで250円の本を買うことがあるぐらい。

ブックオフで何を買うかは人によって全然違うし、チェックする棚や項目も全然違うから、人の話を聞いてみたらおもしろいです。「ブックオフ大学ぶらぶら学部」はそういう本でもある。

「底辺文化系トークラジオ二九歳までの地図」第12回ブックオフ・ハンターもおすすめ。

ブックオフの思い出、利用の仕方を聞かせてください。

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