前回の続き
チェックイン
レストランから僕のホテルまでは近かった。ものの数分で着き、僕はチェックインをやっと済ませ、部屋に荷物を運んだ。部屋はテレビとエアコンがついており、シャワーもお湯が出る。きれいとか快適というわけではないが問題があるわけではない。荷物も一応チェックしたが無くなっているものはなく虫なども入っていなかった。僕は靴からサンダルに履き替え、カメラなどの荷物は置いていくことにした。
ホテルの廊下
外でビールは飲めるのか?
この時点で夜の8時半、ショーまでまだ1時間あった。僕と友人はホテルを後にし、再びレストランへと向かった。僕は道中で何か食べたかったものの時間がなく、ビールだけ買った。ビールを飲みながら向かおうと思ったが友人から
「外で飲んでいいのか確認しといたほうがいい」
と言われた。例えば、カナダだと路上での飲酒は違法であり、喫煙は基本的に屋外でしかできない。そういう決まりや法律を確認せずにいきなり外で飲むのは無謀だということだった。僕は近くにあった高級ホテルでボーイをやっている風の若い男性に聞いてみた。が、要領を得ない。まず、illegalか?って聞いてみたがillegalが伝わらない。しかしimpossibleと言われる。捕まるのか?と聞いたら捕まりはしないと言われる。もっといい場所はある、と言われるが歩きながら飲みたいんだと答える。うまくいかなかった。結局そのままレストランに着き、僕はその階段でビールを飲み干した。
ブエナ・ビスタ
レストランは予約していたものの、席が指定されるわけではなくほぼ満席で僕らが座ったのは最後の一テーブルだった。それより後から来た人たちは相席になっている。音楽の演奏も既に準備が整っており、間もなく始まろうとしていた。僕らのテーブルにウェイターが来て、ドリンクのオーダーを聞かれた。僕らは食事付きではない旨を言うと、ドリンク3杯まで含まれているということを言われた。なんだそれは。そんなことならビール買う必要なかったじゃないか。僕と友人はモヒートを頼んだ。
モヒートを飲んでいると演奏が始まった。演奏はギターやホーン、打楽器といった様々な楽器と歌で奏でられている。ドキュメンタリー映画の「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」を見たことがある人ならわかると思うがあんな音楽だ。僕はカメラを置いてきていたからiPhoneでビデオを撮った。その様子を少しだけ見てもらおう。
奏者には若い人も中年もいるが、歌い手に限っては皆70代か80代以上に見える。彼らは皆、踊りながら演奏し、歌っている。90ぐらいのお婆さんが出てきた時友人は
「彼女はきっとレジェンドやで」
と言っていた。僕と友人は音楽に酔いしれながら次にダイキリを飲み、友人はさらにモヒートを飲んでいた。歌手の人がテーブルを回りながら観客にダンスを煽る。各テーブルの観客たちが一緒になって踊りだした。友人も一緒に踊りだした。僕は酔いが回っていた。
2時間のショーが終わり、僕は完全に泥酔していた。この演奏に30CUCという予想だにしない出費で友人についてはたかりに$10まで支払うことになったものの、結果的には満足した。ホテルに着いたのは夜12時頃。友人はこの時間から歩いて50分のホテルへ戻らないといけなかった。ネットもなく携帯もつながらないため、明日の12時に友人のホテルで落ち合う約束だけをして、僕らはこの日解散した。結局この日は食事をとらず、吐きそうなまま寝てしまった。
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次回、キューバ旅行記2日目「新市街を歩く」へ続く
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