個人投資家と話した

偶然話す機会があった人が、いずれも個人投資家だった。10年以上前から、主に海外の新興国へ投資している人たち。一人はタイやカンボジア、インドネシアの不動産、株式に投資している。もう一人は中国やマレーシアなどの株式に投資している。彼らは投資によって得た利益で、もう一生生活に困ることはなくなった。その他に本業として別の仕事をしている。タイの人は教育関係の仕事、中国の人はWeb関係の仕事を現在も営んでいる。

タイの人は、現在ちょうどタイにいる。2LDKで1ヶ月3万円ほどの家に滞在しており、何をしているのかは知らない。タイ語をあやつり、ローカルなコネクションがある。タイの不動産は、他と比べると今でも割安だそうだ。物価やホテルの値段などはかつてほど安くないのに、不動産価格は安くていろいろ効率がいいらしい。日本の安定株もストックしており、飲食はほとんど株主優待でまかなっているとか。生活には全く困らないが、投資で得たお金で生きていても毎日つまらないのから、仕事をしたり旅行したり遊んだりする日々だそうだ。年齢はおそらく50代。

中国の人は、おそらく40代。もともとヨーロッパに渡ったり、中国に長期滞在していたため英語と中国語をあやつる。この人は特別なコネクションに頼ったりしておらず、現地の空気を感じながら目利きだけで中国株に投資していた。有名どころの株だとテンセントもアリババも保有している。ここ数年の上昇だけでも大勝ちしたそうだ。テンセントは今買っても割高だと言っていた。それ以外に香港の証券会社にも口座を開いており、日本の証券会社が取り扱っていない株にも投資している。香港の証券会社のほうがよほどセキュリティがしっかりしていると言っていた。

どちらの人も、情勢が不確かな頃や株価が低い頃に手を出し、今の悠々自適な生活に至っている。事業をやるには途方もないエネルギーが必要だから、投資する側に回ったと言っている。国内は国自体の成長性が乏しいため、将来性のある国に投資している。中でも自分が実際に住んだり、現地語を解したり、ローカルとの距離が近い国や地域、そして個人的に造詣が深い分野を主戦場としている。わからない国、分野には手出ししていない。

僕は高校の頃に投資の本を読み、大学生の頃に証券口座を持っていたが、当時はまだ外国の証券なんて敷居が高かったように思う。ファンドでは取り扱われていたが、個別銘柄を手軽に売買なんてできたんだろうか。いずれにせよそんな発想はなかったし、お金もなかった。お金は今もないが、さすがに大学生当時よりはある。証券口座も残っている。貯金を銀行に眠らせておくぐらいだったら、半分ぐらいはどこかに投資してしまってもいいのかもしれない。今ダダ下がりしているところだとブラジルとかだろうか。でもブラジル行ったことないしな。クラウドファンディングも投資みたいにリターンが大きければ、もっとお金が集まるんじゃないかな。