グラフィックノベルと言ってしまっていいのか、マンガです。WEBコミックのMeDuというところで2年に渡り連載されていたものが、単行本になった短編作品集。
内容はタイトルの通りで、低い生活の寄せ集め。就活をせずに大学を卒業して、実家で親の金で買ったビールばかり飲むニートの話や、家庭内、世の中で浮く、クズみたいな人だったり、クズみたいな人生のヒトコマをそのまんま描いている。
僕自身が、この漫画の世界観に実に縁がある。底辺なんだけど、どん底というほど切羽詰まってもなく、日々何をしても生きていく意欲をくじかれ、何もする気がなくなる。クソみたいな社会の中で、クソみたいな自分が、クソ共にまみれながら、クソみたいな生活を送るLOW LIFE。生きていく上でいいこととか、希望とかはない。
やっぱ世の中クソだわーって言いたくなる。クソな人間は滑稽であり、その姿、苦しむ姿、失敗する姿、一部始終見ているだけで笑えてくる。この滑稽な姿を描いた物語は、どうみても悲劇ではなく喜劇であり、でもふざけてはいなくて、真面目に困っている。打ち砕かれている。その姿と、人々の反応が笑える。
クズ共には本当に身近な世界。たくさんの俺がいる。無職の俺が職業訓練に通っていたり、俺じゃない人もいっぱいいる。俺はそんなことしないけど、でも等しくクズだよなーって、そういう人ばかり出ている底辺生活の寄せ集め、ローライフ。僕はめっちゃ好きです。