小説をあまり読んでいない

どれぐらい読んでいないかというと、最近指標になるなーと思ったのが、保坂和志を読んだことない。本好きの人はけっこうみんな読んでいる印象、保坂和志。

流行りの本や文学賞受賞本も全然読んでいない。一番最近に読んだ芥川賞受賞の小説は「されどわれらが日々」で、なぜ今?と自分でも思うような学生運動にまつわる内容だった。その前に読んだのは「コンビニ人間」。

映画「花束みたいな恋をした」は本好き、東京カルチャーにどっぷり浸かった若者の映画だった。そこに出てきた本は何一つ読んだことがなかった。アキラの単行本とか、アキ・カウリスマキの「希望のかなた」はわかる。本になるとついてけない。

映画.comより、「花束みたいな恋をした」にまつわるリスト。

【麦と絹の好きな作家】
穂村弘
長嶋有
いしいしんじ
堀江敏幸
柴崎友香
小山田浩子
今村夏子
小川洋子
多和田葉子
舞城王太郎
佐藤亜紀
野田サトル
ほしよりこ
市川春子
滝口悠生
小川哲
近藤聡乃
西村ツチカ

【ふたりの蔵書(ごく一部)】
朝井リョウ「何者」
阿佐田哲也「麻雀放浪記」
荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」
梅佳代「じいちゃんさま」(写真集)
奥田英朗「イン・ザ・プール」
カート・ヴォネガット・ジュニア「タイタンの妖女」
角田光代「空中庭園」
川島小鳥「未来ちゃん」(写真集)
ジョージ朝倉「溺れるナイフ」
杉浦日向子「東のエデン」
手塚治虫「アドルフに告ぐ」
中野正貴「TOKYO NOBODY」(写真集)
花沢健吾「アイアムアヒーロー」
フィリップ・K・ディック「アンドロイドは電気羊の夢を見るか ?」
藤子・F・不二雄「異色短編集 ミノタウロスの皿」
松本大洋「青い春」
三浦しをん「まほろ駅前多田便利軒」
宮沢賢治「童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇」
村上春樹「海辺のカフカ」
旅行ガイドブック「地球の歩き方」

映画のパンフレットにこのリストが載っているらしいんだけど、二人の好きな作家については、なんと一冊も読んだことない。 下手すると聞いたこともない人が多い。二人の蔵書ならさすがに知っていたり読んだこともある。「何者」「タイタンの妖女」「海辺のカフカ」あたりか。ジョジョとかマンガも触れている。歩き方はガイドブックだし。

花束指標がどれだけあてになるのか知らないけれど、これがかすりもしないのであれば、世の一般的な本好きが読む小説って全然読めていないんじゃないか。

では一体自分は何を読んできたのか。ここ数年分であれば、読書メーターに記録してきた。

小説にあたるのは、海外文学とSFが多い。ただそのへんにしたってたくさん読んでいるわけではなく、たくさん読まれているものを読んでいるわけでもない。古典か、少し前の本が多い。著者で言うとカズオ・イシグロが4冊で一番多い。それでも最新作「クララとおひさま」は読んでいない。

小説以外の方が多い。村上春樹のエッセイも多いし、自分は旅行が好きだったから旅行記だったり、旅行にまつわる本だとか。少し前は本にまつわる本、本屋本をよく読んでいた。メタ本とでも言うのか。ここ最近は日記本ばかり読んでいる。要するにどこに分類していいのかわからない本が多い。

雑多に濫読している。もう少し小説も読みたいなと思う。特に流行り物じゃなくてもいい。古いものでも、買って読んでいないものがたくさんある。小説はなぜか再読に偏ってしまって、なかなか新規が読めていない。最近やっと「騎士団長殺し」を読んだところ。手元にあるのに読めていなくて、読みたいのが以下。

世の一般的な本好きが読む小説っぽいの一冊もないですね。