人生について浅く思い出す3

人生について浅く思い出す:高校まで
人生について浅く思い出す2:高校から大学まで 

恋愛とか

大学の後半でまた恋愛をした。今度は普通の恋愛だった。温泉に行ったり、ディズニーランドへ行ったり、普通のことをした。相手も普通の人だった。普通の人と普通の恋愛をすることがあるなんて、思ってもみなかったから、この人には感謝している。

それはそれで良かった。僕はいつも退屈そうだったけれど、自分にとってはそういうもんだから、それはそれでいいんだ。退屈なことを退屈だからと言って避けるだけでは何も進まなかったから、そうやって過ごした。そのことも、会社に入って別れた。

恋愛については浪人の時と大学後半の2回と、最近終わったのが1回で、合計3回、3人としかしていない。恋愛というのは不思議で、節操がない。
あの時は一番大切だと思っていたものが、今は跡形もない。それぞれ形は違えども同じように人を愛し、同じ感情を持って過ごし、跡形もなくなる。
まるでそれは、恋愛というペットボトルを用いて、様々なドリンクを入れ、飲み干すかのようだ。中身は違う、入れ物は同じ。映画の感動についても同じ。作品は違えど、感動を消費するための媒体と化している。 

つまり、中身はなんでもいいのではないか。この人でなければ駄目なんだ、と、何回思っている?その、不誠実さ。その、都合の良さ。味が違うだけ。ペットボトルを飲み回している。だから僕は恋愛が嫌いなんだ。

性交渉についても、付き合った以外では2人としかしていない。
人とのコミュニケーションが下手で、人から好かれることも無く、僕自身が積極的でなかったことも加わり、ひどく経験が乏しいという結果に至っている。
セックスや恋愛に限らず、何事においてもそれが当てはまる。

恋愛から知ったことは、自分と他人との、距離感の狭まり方についての経験と、その儚さ。一切は初めから何もなかったのと同じ。
別れた人とはその後も普通に連絡がある。話すし、会うこともごく稀にある。でも恋愛感情というものは失っている。かつてとは違う僕らとして、再会する。もう二度と何も始まることのない再会を。

就職活動についてはいろいろ書いたから、省こうと思う。

僕は、言うなれば社会人デビューの類かもしれない。高校デビュー、大学デビューの人たちを様々見て来たけど、そこで変わることは僕には無かった。

では何が、社会人デビューなのかというと、コミュニケーションだった。僕は会社に入るまで、人とのコミュニケーションというのをほとんど取らずに過ごしてきた。特に、友人や彼女といった、身近な人とのコミュニケーションではなく、歳の離れた人、趣味の合わない人、異性、そういった、必要がなければ関わらなくていい人とは全くと言っていいほどコミュニケーションを取らなかった。

僕が入った会社は女の人が半分ぐらいを占めていたので、女の人と話す機会が格段に増えた。僕が配属されたところは女しかいなかった。まさしく、今まで関わったことのないような、口を利いたこともないようなタイプの人たちと一緒になって仕事をすることになった。続きは会社員編として書こう。

人生について浅く思い出す
人生について浅く思い出す2