海外生活で学んだ、食費を月5000円以下に抑える方法

一人暮らしにおいて、生活費で最も比重を占めるのは家賃と食費ではないだろうか。この2つに関しては生きていく上である程度、どうしても必要になってくる。衣食住と言うようにそもそも生きるということは住むことと食べることから成り立っているとさえ言える。それ以外は嗜好品と言えなくもない。

トロントにいた時、月々の食費が最終的に$50(約5,000円)ぐらいまで下がった。友人と外食したりするお金は交際費に含め、カフェに行ったりスナックを買ったりするのは食事ではないから食費に含めないとする。それでも安くなった。日本で一人暮らしをしていた頃は少なくとも1日千円は使っていた。会社員の頃は昼食だけで千円使っていた。それだけで30日で3万円になる。朝は食べなかったけど夜を含め食費だけで5万円は越えていただろう。この差は一体何なのか。何で10分の1まで下がったのか。

 

基本は、食べないこと

一番大きな理由はやはり、食べなかったから。のっけからこれで、決して人に勧められる手段ではない。僕はもともと多く食べる方でもなかったけれど、さらに食べる量が減り結果的にすごく痩せた。腹が引っ込んで、腹筋鍛えてないのに腹筋が割れた。ダイエットなんかを考えている人はそもそも食べなければすぐ痩せるのに、なんでこれをやらないのか不思議でしょうがない。食べないと言ってももちろん断食するわけではない。毎日食べる。健康を考えて野菜も食べる。肉も食べる。炭水化物も食べる。ただ、量を食べないだけ。1日1食か、多くても2食。3食なんてことはほとんどなかった。2食のほうが太る説は2食をたくさん食べるからであって、量が少なければ太らない。それぐらいで病気になったりもしない。粗食は健康的だとさえ言われる。

レギュラーメニューを安く抑える

量を食べないにしても、それだけで安く抑えることには直結しない。まさか量を10分の1に減らしてコストが10分の1に下がったわけではない。実際僕は日本にいた時もそんなに食べなかったけれど食費は前述したとおりだった。では、今度こそ安く抑えるにはどうすればいいか。その第一の方法が、レギュラーメニューを安く抑えることにある。普段食べる食事がいつも安ければ、食費は総じて安く済むという当たり前の話。例えば、僕は料理ができないためトロントに住んでいた時の自炊メニューというのは3つぐらいしかなかった。パスタか、サンドウィッチか、野菜炒め。だいたいこのあたりで回していた。美味しいものを色々食べることが生きがいになっている人には恐怖の生活だろう。

実際にかかっていた金額

  • パスタ 900g $1
  • パスタソース 1缶 $2
  • キャベツ 1玉 $2
  • ピーマン 2つ $4
  • チキンソーセージ 1パック $3
  • パン 650g $2
  • チーズ 24枚入 $4
  • ハム 400g $5

合計$23(金額は大体)、これらを2週間かけて消費したとする。4週で1ヶ月だとして月$46の計算となる。日本円でだいたい月4,500円。1日あたりだいたい150円。

マネジメントすること

このメニューで食事をしていれば月$46を越えることがない。仮に外食が増えたりイレギュラーが出てもベースの$46は変わらず、足が出た分もすぐに計算できてコスト管理がしやすい。日々無計画に買い物をしていると、いくら安いものばかり買っていたとしても一体いくら食費にかかったか終わってみないとわからない。しかし予めメニューが決まっていれば、買い物をする前から月々の食費をコントロールすることができる。

ただ実際にこんなことを考えて買い物や食事をしていたかというと、そんなめんどくさいことはしていない。食費を抑えたいと思っていたわけでもない。僕は食べることがあまり好きではなく関心の度合いが低いため、何食べるかとか考えるのもめんどくさくていつも同じものばかり食べていた。すると月々の食費がだいたい固定化してきたというだけの話。時々ハンバーガーを作ったりカレーを食べたりしたけれど、そういうのが毎月あるわけでもなく、あったとしても月々の食費としては大きく差が出なかった。

外食は論外

トロントに住んでいる時、日本と一番違ったのが安い外食が無いという点だった。カナダでもオーストラリアでも、外で500円以下で食えるものというのは皆無に等しい。マクドナルドもSUBWAYも飲み物を買えば1,000円コース、買い食いは探せば安いところもあるかもしれないが見つけるのが大変だ。レストランなんかはどこへ行っても下限が2,000円ぐらい(まずいラーメンが一杯1,500円とか)。安い韓国料理屋とか行けば800円ぐらいもなくはないけれどかなり場所が限られてくる。特別食費に気を遣っていたわけではないにしても、さすがにこの割高過ぎる外食の値段は無いと思っていたためほとんど利用しなかった。そして自炊ばかりで食費を抑えるという結果に結びついた。日本にいると外食が安いからつい利用してしまいがちだけど、日本で食べる500円以下の外食だって自炊の3倍以上はかかる。安いと思いつつもそれがある種のトリックのように結果的に食費を増やしていた。

粗末な食事を何とも思わなくなった

トロントで学校に通っていた時、みんな昼食が粗末だった。ぐちゃぐちゃのサンドウィッチやタッパーに入れただけの残り物、日本のガチ弁当みたいなのは見たことがない。でもそれが普通で、それでいいと思えてくる。日本の会社員も、コンビニでパン買うぐらいなら食パンか何かにちょっと挟んだだけの5分以下で用意できるサンドウィッチを持参すれば、それだけで月々の昼食代は半分以下になる。それがかっこ悪いとかみすぼらしいとか思うんだったらそもそも食費なんか節約しなくていい。ただトロントでは実際そんなのが普通だったから、僕は気にするほどのことでもないと思う。