30歳で引退した

後は野となれ山となれ、えいやーっと引退したのは30歳だった。あれから4年、まだ生きてるなあ。

生きることはすなわち死と隣り合わせであり、生まれ落ちたはいいが何も持ち合わせていなかったため、死に向かう過程の餓えや貧困に伴う痛みという感覚を恐れて、ほどほどに勉強したり就職したり、いわゆる社会参加に勤しんできただけの30年であった。それは恐怖だけを動機としていたからか、心の何処かにどうでもいいという正直な気持ちを秘めていたせいか、結局うまく回らずに、引退という選択を余儀なくされた。反発があったのだろう。拒絶があったのだろう。かといって死に伴う恐怖に抗えるようになったわけではないが、生きるにあたって保証のようなものを求めるのことはあきらめた。やっぱり無理だなって。社会参加から引退した30歳。その後、やり残したことを消化した数年。それも終わった。今は特に、手元には何も残っていなくて、頭の中も空っぽだ。恐怖がないと言えば嘘になるが、真っ向から立ち向かう気力はない。もういつ死んでもいいし、いつ死ななくてもいい。どうでもいい。

特別お題「『選択』と『年齢』」

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ジョギングを始めようと思った

最近お酒とタバコの量が増えてきて、軽く中毒のようになっている。体調はあまりよくなく、お金もかかりなんとかしたいと思った。しかし禁酒禁煙なんて非現実的だ。そこまでひどいわけでもなければ、お酒は付き合いもあってやめることもできない。それに、ドーパミンである。ドーパミン中毒に陥っているなら、抜け出すのは並大抵のことではない。それが生活習慣と化してしまっているなら尚更。

  • 代替ドラッグ
  • 走るペース
  • 軍隊とジョギング
  • ジョギングコース
  • ただ走ってればいいだけ
  • ジョギングが続かない理由
  • ジョギングを続けるには
    • 参考:Podcastを紹介している記事
  • 15キロ太った
  • ダイエットならジョギングよりも…
  • 体力はほしい
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「君の名は。」DVDが来週出る。買うでしょ?

7月26日発売だそうだ。コレクターズ・エディションが12,000円というとんでもない値段だけど、そこに手を出す人は限られているだろう。映画館でもグッズとかあまり売れなかったって言うし。普通のDVDは3,800円、ブルーレイは4,800円だからそっちで十分かと思います。

『君の名は。』はあれがおもしろかったと思った人なら、もう一度見たい仕組みになっている。実際中高生を中心に何度も映画館へ足を運んだリピーターが多かった。だから劇場で見た人もスタンダード版DVDぐらい買うんじゃないだろうか。

  • 実は二度見ている
  • もう一度見たいラストシーン(ネタバレ)
    • それでも瀧はモヤモヤする
    • 季節は春になる
    • サービスの塊
  • 東京夢物語
  • 現代の物語
  • その他情報
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みんなどうでもいいことを大切にしている

他人のことなんて気にしなくていい、とは言うものの、他人と関わっていれば観点や常識の差異に戸惑う。それぞれ当たり前と思うものが違い、大事なものが違う。問題なのは違うことではなく、違うということが認識できていないこと。聞かされないとわからないのに、わからないことをさも当たり前に大切かのように人は言う。だって本人にとっては当たり前で大切だから、言うまでもないと思っている。そして、人の当たり前や大事なものを目のあたりにするたび面食らう。「そんなどうでもいいことが大事だったの?知らなかった」って。でもやっぱり僕にとってはどうでもいいし、めんどくさいから理由までは聞かない。理解しようとは思わない。

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ドローンは飛んでいってしまった

買ってまだ3回ぐらいしか飛ばしておらず、撮影なんて一度もやっていないのにどこかへ飛び去っていってしまった。

いつものように公園で飛ばすのではなく、もっと人が少ないところを目指して河原へ来ていた。それが一番の間違いだった。最初のうちは地面の草が絡まり、ジャイロがうまく回らなかった。草がない場所へ動かし、いざ浮上の操作をすると僕の斜め後ろめがけて一目散に飛び去っていく。まるでその方向に惹かれる何かがあるみたいに。僕は急停止させ、歩いて取りに行き、また元の位置に戻した。

今度は急停止ではなくリモコン操作で元の位置へ戻してみよう。再び浮上の操作をする。ドローンは再び僕の斜め後ろめがけて飛び去っていく。方向転換の操作。するとドローンはさらに奥へと向かって飛び去っていく。もう川の上だ。まずい、このまま川を渡りきってしまうと一般道に出てしまう。反射的に僕は急停止スイッチを押した。ドローンの姿は見えなくなった。

やってしまった。僕は慌てて橋の方へ向かい、対岸へ渡ってドローンが飛んでいった辺りを探した。このあたりは草ぼうぼうだったり、もしくは川の水が流れているためドローンらしきものは何も見えない。せめて録画でもしていれば。ベンチに座っているおっさんに「ドローン飛んできませんでしたか?」と聞くのもはばかられ、捜索は断念した。ドローンは草の中に埋もれているか、着水して流されてしまったか、もしくは今もどこか上空をさまよっていることだろう。

操縦難しすぎる。サイトを見回っていたら最初は小型のもので練習したほうがいいと書かれていた。

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"海外"っていう言い方は日本独特

「海外」っていう言い方は「外国」よりも一般的だが、僕はなるべく「外国」を使うようにしている。なぜかというと「海外」という表現が通じないことが多かったからだ。外国人と話していると「海外?海の向こう?なにそれ?」と言われる。なぜかというと、彼らにとって「海外」なんていう言葉は一般的ではないからだ。国と国は陸で繋がっており、国と国を隔てるのは国境でしかない。ましてや海に面していない国もたくさんある。内陸国の人にとって海外なんていう言葉は、どこか別世界の言葉のように思えるだろう。「海外?海の向こう?なにそれ?」である。

日本は島国だから、海外と言えば外国を指す。まさか海外と言って沖縄を意味することはないだろう。北海道沖縄あたりを区別するとしたら、内地、外地あたりの言葉だろうか。海外と言えばやはり外国であり、海外という言葉は海岸線が国境に相当する島国特有の表現に過ぎない。イギリスはどうか。イギリス連邦には4つの国があり、国境もある。イギリスで海外という言葉が一般的かどうかは知らない。イギリス人の友達はいない。オーストラリアはどうか、フィリピンはどうか、台湾は、島国なんて数えればいくらでもある。そこで彼らが「海外」なんて表現を用いているかどうか。そもそも「海外」は日本語だから、いわゆる「海の向こう」=「外国」的な認識を持っているかというと、おそらく持っているだろう。

だから日本独特とはいえ、日本だけ、ではない。おそらく。しかし、島国の人間以外に「海外」は通用しない。海を隔てた向こうにある別世界、という意味合いの強い「海外」という言葉は、内側である島とそれ以外を隔てる言葉である。島国の人間にとっては島こそが世界であり、島の外は別世界であるという認識が「海外」という表現に込められている。事実そうではなかろうか?陸続きの国々と同様に、隣の国を身近に感じているだろうか。所詮海の向こうの出来事だと思っている。言ってしまえば、外国という言葉もそうだ。海に関わっていないだけで、他国、ではなく外国なのだ。内と外だ。外の世界は、内の世界と隔てられている。そのような意識は根強い。その境界が絶対になくならない海ということで「海外」は尚更強い。

結局は、外国という言葉を使ったところで同じなんだ。我々は国を、内と外で分け隔てている。外の世界は自分とは関わりのない、ファンタジー世界のように半ば考えている。foreignという言葉は日本以外であまり耳にしなかった。よく外国人が、日本に来ると"alien(エイリアン=外国人の意味もある)"の扱いを受けると嘆いている。これがヨーロッパや東南アジア、南米、アフリカで暮らしていれば全然違っただろう。また、イギリス人に比べると、同じ島国の日本人はほとんど国外へ出ない。アメリカも多くの人はアメリカから出ないと言われ、アメリカ人はアメリカ=世界と思っているかもしれないが、アメリカに入ってくる人はたくさんいる。ビジネスであれ移民であれ、世界中からたくさん。日本とは規模も事情も違う。だからといって海外あらため他国、なんてい言われてもピンとこないな。

香港旅行記3日目「香港アイランド」

前回の続き

2日目は朝早かったにもかかわらず、夜なかなか寝られなかったため3日目はゆっくり起きた。今日は香港アイランドへ行く予定だ。香港に来たにもかかわらず、まだスターフェリーにも乗っていない。スターフェリーも深夜特急に出てきて、こちらに来たらぜひ乗っておきたかった。

泊まっている家を出ると、バスに乗ってスターフェリー乗り場へ向かった。今日も相変わらず暑い。

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香港旅行記2日目③「夜の街を歩く」

前回の続き

食事の最後にデザートがある。デザートだが、頼んだのは豆腐だ。大きな豆腐を薄く何度も掬って、それぞれの器に移す。

「日本ではこういう食べ方しないだろ?」

と言って彼らはシロップとカラメルのような砂糖の粒をかけ、食べる。僕もそれにならって食べた。豆腐は完全にあの豆腐だ。おかずの豆腐。違和感はあったが、デザートとして食べられなくもない。

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個人投資家と話した

偶然話す機会があった人が、いずれも個人投資家だった。10年以上前から、主に海外の新興国へ投資している人たち。一人はタイやカンボジア、インドネシアの不動産、株式に投資している。もう一人は中国やマレーシアなどの株式に投資している。彼らは投資によって得た利益で、もう一生生活に困ることはなくなった。その他に本業として別の仕事をしている。タイの人は教育関係の仕事、中国の人はWeb関係の仕事を現在も営んでいる。

タイの人は、現在ちょうどタイにいる。2LDKで1ヶ月3万円ほどの家に滞在しており、何をしているのかは知らない。タイ語をあやつり、ローカルなコネクションがある。タイの不動産は、他と比べると今でも割安だそうだ。物価やホテルの値段などはかつてほど安くないのに、不動産価格は安くていろいろ効率がいいらしい。日本の安定株もストックしており、飲食はほとんど株主優待でまかなっているとか。生活には全く困らないが、投資で得たお金で生きていても毎日つまらないのから、仕事をしたり旅行したり遊んだりする日々だそうだ。年齢はおそらく50代。

中国の人は、おそらく40代。もともとヨーロッパに渡ったり、中国に長期滞在していたため英語と中国語をあやつる。この人は特別なコネクションに頼ったりしておらず、現地の空気を感じながら目利きだけで中国株に投資していた。有名どころの株だとテンセントもアリババも保有している。ここ数年の上昇だけでも大勝ちしたそうだ。テンセントは今買っても割高だと言っていた。それ以外に香港の証券会社にも口座を開いており、日本の証券会社が取り扱っていない株にも投資している。香港の証券会社のほうがよほどセキュリティがしっかりしていると言っていた。

どちらの人も、情勢が不確かな頃や株価が低い頃に手を出し、今の悠々自適な生活に至っている。事業をやるには途方もないエネルギーが必要だから、投資する側に回ったと言っている。国内は国自体の成長性が乏しいため、将来性のある国に投資している。中でも自分が実際に住んだり、現地語を解したり、ローカルとの距離が近い国や地域、そして個人的に造詣が深い分野を主戦場としている。わからない国、分野には手出ししていない。

僕は高校の頃に投資の本を読み、大学生の頃に証券口座を持っていたが、当時はまだ外国の証券なんて敷居が高かったように思う。ファンドでは取り扱われていたが、個別銘柄を手軽に売買なんてできたんだろうか。いずれにせよそんな発想はなかったし、お金もなかった。お金は今もないが、さすがに大学生当時よりはある。証券口座も残っている。貯金を銀行に眠らせておくぐらいだったら、半分ぐらいはどこかに投資してしまってもいいのかもしれない。今ダダ下がりしているところだとブラジルとかだろうか。でもブラジル行ったことないしな。クラウドファンディングも投資みたいにリターンが大きければ、もっとお金が集まるんじゃないかな。

香港旅行記2日目②「香港人に聞く」

前回の続き

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購入したドローンを抱えて(コンパクトなものだが)深センから香港へ戻る。深センにいたのは実質3時間程度、電子機器好き(家電マニアなどではなく工作の方)だったらもっと楽しめたと思うが、僕が見てもわからないため短い滞在となった。

今日は夜に約束があり、一度泊まっている家へ戻って休むことにした。炎天下をうろうろしていたため疲れた。

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香港旅行記2日目①「深センの電気街」

前回の続き

泊まったところはエアコンつけっぱなしで寝苦しくなく快適だった。ただ、ひとつ驚いたのは、中国式のシャワーだった。「香港や中華圏では当たり前のスタイル」と言われたが、日本人にはなかなか受け入れがたいと思う。日本のアパートにはユニットバスという、トイレのすぐ隣にシャワーがあるタイプの風呂がある。あれも嫌いな人は多い。

僕自身もユニットバスは好きじゃなくて、風呂場とトイレをセットにしてしまう神経が理解できない。だって、トイレは臭いし汚いじゃないか。風呂場は身体をきれいにする場所なのに、すぐとなりに臭くて汚いトイレがあるなんて気分が悪い。しかし、中国式シャワーはそれの上を行くものだった。

いわゆる和式便所である。その上にフタが置いてある。その上に立ってシャワーを浴びる。つまり便所の上でシャワーを浴びるのが中国式だった。つらい。ホテルに泊まればこうではないと思うが、古くからある宿に泊まれば見かけるかもしれない。昔ながらの個人宅は今でも当たり前らしい。写真は撮っていない。

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人をバカにするのは差別行為

バカにされて怒る人のことがずっと理解できなかった。なんで

「バカにするなっ!」

というふうに怒るのだろうか。僕自身、誰かに対して

「バカにしないでください!」

というような怒り方はあまりしなかったような気がする。「バカにするな」とはあまり言わないか。同じような意味で

「そんな言い方ないでしょ?」

っていう返しがある。これもあまり使った覚えがない。

  • 言い返せばいい
  • バカにするということ
  • バカにするのは差別行為
  • 頭の良し悪し
  • 異なる段階の共存
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香港旅行記1日目③「チラ見の重慶マンション」

前回の続き

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九龍寨城公園を離れ、宿泊先の方面へ歩いた。歩いて30分だが、泊まる先の人は夜7時に仕事が終わるため、まだ時間がある。休憩したり時間をかけながらブラブラと歩く。香港の街はどこ歩いても香港の街で、こんなのがずっと続いている。

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この時期の低気圧のせいか、頭痛がする。頭痛薬は持ってきていない。道を歩いていると上からしょっちゅう水が落ちてくる。雨か?と思ったらエアコン室外機からの水だった。香港の街を歩くときは、地面を見ながら水たまりを避けて歩かないといけない。室外機から水が落ちてくる場所には水たまりができている。

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香港旅行記1日目②「九龍寨城公園」

前回の続き

香港国際空港から市街への行き方は3つある。電車とバスとタクシーだ。例外としてホテルのシャトルバスや、ツアー客の送迎車などがある。

電車はエアポートエクスプレスという名で、駅は空港に直結しており、まっすぐ市街地へ向かうことができる。乗車時間は30分と短い。おそらく多くの人は何も考えずにこちらを利用する。便利だからだ。タクシーを利用する人はリッチな人や目的地がアクセスしにくい人に限られる。

最後にバス。実はバスも2種類あって、AバスとEバスがある。Aバスはいわゆる快速みたいなもので、停車数が少ない。Eバスは各停。ただ実際市街地までにかかる時間差は15分ほど。Aバスは39香港ドル(約560円)、Eバスは18香港ドル(約260円)、エアポートエクスプレスは100香港ドル(約1450円)、さてどちらに乗りますか?

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「多動日記」感想・書評

多動日記は、高城剛がヨーロッパを旅行中に書いていた日記。タイトルは日付と滞在先になっているが、滞在先にはほとんど触れておらず自身の意見だけを述べている。著書「2035年の世界」のことが触れられているから、書かれたのはおそらく2014年のあたりだろう。多動日記の発売は電子版のみで、出版社を通さない高城未来研究所からの直販。黒本と同じスタイルだ。黒本は本人のメルマガからQ&Aを抜粋しただけで380円とお手頃な価格になっているが、この多動日記はそれとは違い高城剛の意見しか書かれていない。

黒本などのQ&Aにはよく「高城剛のフォロワーがなんでこんな質問してるの?」と思わざるをえない低レベルな内容にも高城剛が懇切丁寧にはぐらかしている。今回の多動日記にはそういう無駄な部分が省かれているため、メルマガを購読していない僕は読んでいておもしろかった。値段は680円だったかな。

ディズニーランドは、「キマった」人が作った「キマった」人たちにとっては夢の国だろうが、そこにシラフの老若男女行って楽しむなんて、「キマった」人々には悪夢に映るだろう。現世そのものが「キマった」ように感じるから。

位置No.215-217

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