何からやればいいかわからない、投資入門のあれこれ

身の回りで「投資を始めたいが、何からやればいいかわからない」という話をよく聞く。実際何からやればいいんだろう。今言うところのいわゆる投資とは、NISAだのiDeCoだの、ってことだろう。つまり株。株式投資を始めようとしている人が、何からやればいいかわからない。そういう人に対して、何をどう伝えればいいか、考えてみた。ここでは不動産投資や商品先物、仮想通貨、NFTについては触れない。

僕は2017年にちょっとだけ始めた。当時はまだつみたてNISAもなかった。今は毎年ロールオーバーしている。そういう用語が出てくるとアレルギー反応を起こす人も多いが、僕も全部覚えているわけではない。そういうのを知るところが、スタートになる。流れとしては、

  1. 基礎知識を得る
  2. いろんなスタイルを知る
  3. 自分に合うと思ったスタイルを選ぶ
  4. 銘柄を選ぶ
  5. 銘柄を取り扱っている口座を開設する
  6. NISAなりなんなりの手続きをする
  7. 買う
  8. 持つ
  9. 売る

こういう感じ。

1. 初歩の初歩

簡単な用語とかグラフ(チャート)の見方知るために、超基本の本を一冊を持っていてもいいかもしれない。こういうのは読んで覚えるというより、いざ実践するときに辞書的に活用する。買って一読だけして、あとは手元に置いておけばいい。

ネット検索に慣れている人は、買わなくてもいいと思う。知識の導入だけならYouTubeでもいいと思うけど、YouTubeは振り返って特定の用語だけ調べたり辞書的に使うのが難しいから、紙の本なりネット検索なり文字情報があったほうが便利。

こういう本はたくさんあるから、本屋でパラパラめくって見やすいと思ったものを選べばいいんじゃないか。「投資の超基本」と書いてあるけれど、内容的にはけっこう難しかった。最初はマンガで学ぶようなやつでもいいと思う。

2. 投資のスタイル

投資の基本は、銘柄を買って、上がったら売る。まずは何を買うか選ばないといけない。ここが投資におけるメインとなる。選び方はさまざまで、必勝法はない。どのスタイルでもうまくいく人はうまくいく。失敗する人は失敗する。僕は何を買うか選ぶにあたり、いくつか本を読んだり個人投資家に話を聞いたりした。

山崎元

先日癌の記事で話題になった、山崎元の本を読んだことがある。

この人の運用スタイルは賛否両論で、否の部分も検索すればいろいろ出てくる。ただめっちゃ本を出しているから、一定の需要があるのだろう。銘柄の指定までしてくれていて(ETFだったかな)、この手の本にしては珍しい。自分で何も判断したくない人に向いている。今風なのかもしれない。僕は結局この人のやりかたを採用しなかった。

厚切りジェイソン

コロナ前に厚切りジェイソンの投資スタイルがもてはやされ、コロナ中に叩かれていた。厚切りジェイソンの本は読んでいないが、ネットで検索するとVTI一択だった。コロナ中には下がったが、この手法は今でも十分有効だと思う。VTIではないけど、僕も奥さんの貯金の一部でS&P500のETFを買った。S&P500も一時期もてはやされていた。

S&P500はコロナで一度下がったけど、僕が買ったのはそれより前だから、今7割増しぐらいで推移している。投資は何を買うかと同じぐらい、いつ買うか、いつ売るかが重要となってくる。銘柄とタイミングを間違わなければ失敗しない。

個別銘柄を持っていると、いつかどこかで上る見込みがなくなり、タイミングを見計らって売らなければいけない。そしてまた、これから上がりそうな銘柄に買い換える必要が出てくる。VTIやS&P500は、それを勝手にやってくれるから楽。

投資信託もそういう商品だけど、手数料がかかるしパフォーマンスがいいとは限らない。このあたりの考え方は、厚切りジェイソンも山崎元も同じだったと思う。選ぶ対象が違うだけ。

投資家に学んだ

投資を始めるにあたり、その精神性というかスタイルが意外と重要で、誰の意見を採用するかによってその方向性は大きく変わっていく。例えば山崎元は、海外の銘柄に手を出さない。厚切りジェイソンは、米国のインデックスファンド中心。それぞれ正解はなく、本を読むなりして自分に合うと思ったスタイルを選べばいい。アメリカの崩壊を信じる人はアメリカの銘柄を買わないし、中国の崩壊を信じる人は中国の銘柄を買わない。混ぜ合わせてもいい。

僕は知り合った個人投資家の人に学び、S&P500以外にも個別銘柄もいくつか買った。個別銘柄を選ぶにあたっては、もっとさまざまな基準がある。応用編になるけど、僕が参考にした本はバフェトロジー2冊と、邱永漢を2冊。投資家の人に勧めてもらった。気が向いたらどうぞ。

3. 証券口座の開設

投資スタイルや買う銘柄が決まれば、いざ購入するにあたり証券口座を開設する。しかし銀行同様にたくさんあり、どこの口座にするか迷う。僕はSBI証券にしたけど、選んだ理由は自分が買いたい銘柄を取り扱っていたから。証券会社によっては、取り扱っていない銘柄も多い。事前にある程度買いたい銘柄の目星をつけていると、証券会社も選びやすい。

おさらい

  1. 基礎知識を得る
  2. いろんなスタイルを知る
  3. 自分に合うと思ったスタイルを選ぶ
  4. 銘柄を選ぶ
  5. 銘柄を取り扱っている口座を開設する
  6. NISAなりなんなりの手続きをする

このあたりまでが準備段階。NISAなどについての解説は、本やネット記事にしっかり書いてあるだろう。僕も一読しただけで、内容をちゃんと覚えていない。その都度確認している。そして次に、

  1. 買う
  2. 持つ
  3. 売る

ここからは実践するだけ。僕は2017年から始めて、まだ売ったことがない。当分は持ち続けている。パフォーマンスとしては、個別では下がっているのもあるけど、全体で見れば銀行に預けているよりも全然マシになっている。主力はS&P500のETF(IVV)、マスターカード、ビザカード、エヌビディアあたり。下がっているのはSpotify、アリババなど。

他に、奥さんが優待目当てで少額買ったクックパッドなどがある。こちらも下がっているけれど、株主優待で有料サービスを受けられるから損はしていない。はてなブログproが優待でついてくれば、はてな株も買うのにな!

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