今年読んだ本(2017)

去年読んだ本は、年間を通して35冊だった。6月まで日本にいなかったから、最初の半年はほとんど読めなかった。今年はと言うと、年間を通して45冊。ペースで考えれば去年より明らかに少なく、月3〜4冊、週1冊読めるか読めないかのペース。読んだ感想も去年ほど書いていない。

本当はもっと減らしたい。脳の容量が少ないから次々読んでも消化しきれず、詰め込んだ分だけ追い出されてしまう。年間30冊も読めば十分だろう。その分厳選して読めたらいいなーと思う。数撃って当てるみたいな非効率で体力を使うやり方は苦手だ。あれこれ考えながら真面目に読む本と、何も考えず息抜きに読む本を分けられたら一番いい。

特に印象的だった本

今年に出た本ではないけれど、今年に読んだものの中からコレはという本 of the year 2017を選んでみよう。

日の名残り

僕にとってカズオ・イシグロ元年であると同時に、世界的にもカズオ・イシグロイヤーでもあった2017年だった。今年の春に読んだばかりで、秋のノーベル文学賞受賞には湧き立った。先日本屋に立ち寄った際には、まだ入り口の一番目につく場所に専用棚が設けられていた。今読んでいる「充たされざる者」もカズオ・イシグロの著書だ。カズオ・イシグロの本は今年だけで6冊目になる。

そしてカズオ・イシグロと言えばやはり「日の名残り」だ。「浮世の画家」と同じテーマを別のモチーフで短期間で書き直したと言われているこの作品、言われるまでそのことに気づかなかった。全体を俯瞰して眺めれば確かにそうだけど、内容があまりにも洗練されていて気づかない。この読みやすさ、まとまりの良さ、盛り上げ方、ギミック、他のカズオ・イシグロ作品にはない完成度だったように思う。

日の名残り (ハヤカワepi文庫)

日の名残り (ハヤカワepi文庫)

  • 作者: カズオ・イシグロ,土屋政雄
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2012/08/01
  • メディア: Kindle版
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ハイファに戻って/太陽の男たち

ここ数年はパレスチナ問題に関心を持っていた。去年には実際に訪れた。パレスチナ人の映画監督が撮った「パラダイス・ナウ」を見た。日本人研究者による著作と、日本人ジャーナリストが書いた新書を読んだ。そこに書かれていたのが「ハイファに戻って/太陽の男たち」の著者であるガッサーン・カナファーニーについてだった。

原著が発表されたのは1960年代、日本語版は2009年に単行本が出ており、今年2017年に文庫化された。1972年に死んでいるパレスチナ人の著作が、今文庫で読めるなんてラッキーとしか言いようがない。この本は難民の文学だ。難民の立場からあらゆる方向に向けた悲しみ、憤り、絶望感を物語として描いている。聞き入れられない相手に対しての主張と、和解を模索する試みも行われている。同じ世界の別世界ですね。

ハイファに戻って/太陽の男たち (河出文庫)

ハイファに戻って/太陽の男たち (河出文庫)

今年読んだ本

種類別、時系列に並べてみた。小説は再読も含む。圧倒的に小説が多いな。★の数は再読指数。まともに感想を書いたのは25冊程度。

小説

新書

旅行

経済

その他

今年を終えるまでにあと1冊ぐらい読むかもしれないが、そのときは追加しておこう。