本読み
去年はあまりにも読んだ本の数が少なくて、まとめなかった。数えてみたら10冊だった。今年も決して多くなかったんだけど、いくつか感想も書いたからまとめておこう。 泰平ヨンの未来学会議|スタニスワフ・レム 「国境なき医師団」になろう!|いとうせいこう…
まず最初に、フォークなんて今の時代に歌っている人がいるんだーと驚いた。全然知らなかった。だから最初にCDを聞いた。聞いてみて、確かにフォークってこんな感じだった気がする。でもフォークがなんたるかは全然知らない。さだまさしも南こうせつもモノマ…
最近「インドで考えたこと」を読んでいる。この本は著者がインドに行って、簡単に言えば文化の違いに圧倒されたということがつらつらと書いてある。そして我が日本を振り返ってみてどう思うか、まさに外から日本と、日本人と、客観視した本だと思う。それも…
ひとり出版社である夏葉社を作った島田潤一郎さんの、「あしたから出版社」を読み終えた。こう言うと不謹慎かもしれないけれど、とても羨ましい話だと思った。恵まれている人だな、と。著者の島田さんは、兄弟のように仲が良かったいとこを亡くした悲しみ、…
深夜特急をはじめ、いくつかの旅行記を読んできた。しかしなぜか、猿岩石日記はこれまでに通らなかった。理由の一つとして、あまり見かけなかったというのがある。猿岩石日記は250万部売れたベストセラーであるにもかかわらず、今ブックオフなどで売られてい…
「アジアンジャパニーズ」を初めて読んだのは、僕がちょうど旅行を始めた頃で、10年前。当時は旅行の入門書として、教科書的に読んだ覚えがある。同時期に読んだのは沢木耕太郎の「深夜特急」、小田実の「何でも見てやろう」、いずれもバックパッカーのバイ…
なぜ今ブックオフか?というと、最近「ブックオフ大学ぶらぶら学部」を読んだから。それ以降またブックオフ通いを再開している。昨日買ったのは以下の4冊。 View this post on Instagram A post shared by kawazoi (@kawazoi) 「ブックオフ大学ぶらぶら学部…
Kindle本のセールです。僕は4冊買いました。 完全教祖マニュアル (ちくま新書)作者:架神恭介,辰巳一世筑摩書房Amazon 謎解き 聖書物語 (ちくまプリマー新書)作者:長谷川修一筑摩書房Amazon [asin:B071F4YF9P:detail] [asin:B010L23QCA:detail] まだ読めてな…
イタリアの小説家、パオロ・ジョルダーノという人が書いた『コロナの時代の僕ら』というエッセイが早川書房より日本語に翻訳され、現在全文無料公開されている。全27章仕立てのnoteとなっているが、一章あたりは短いため読みやすい。無料公開は本日4/11の19…
最近ネタ元がアトロクばかりだけど、「家をせおって歩く」を買った。村上慧さんという人が、発泡スチロールで作った家を背負って日本中を歩きまわった体験を絵本にしたもの。日本全国を1年ほどかけて周り、その後スウェーデンや韓国にも進出している。 まず…
医師も看護師も若い人も年配の人も、みんな自分の国にいたらもっと快適な生活がおくれるはずのなのに、治安も住環境も給料も条件の悪いところにわざわざ来て。気温40℃や50℃が当たり前で、美味しいものなんてなくて、そんなところに半年とか一年とか住んで。 …
ドアを叩くと、ランニングシャツに腰巻という、これまた普通のベンガルスタイルのマルマの男性が現れた。この家の主人らしい。やはり無言のまま、私たちを中に招き入れた。どうにも「非合法」の雰囲気だ。 p303 タイトルからして「酒が禁止されているイスラ…
初フィリップ・K・ディック。フィリップ・K・ディックの著書としては、映画「ブレードランナー」の原作である「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」が有名だが、読んだことない。原作と映画の内容は全然別で、監督のリドリー・スコットは原作を全く読んで…
「しょぼい起業」提唱者のえらいてんちょう(えらてん:@eraitencho )さん著、「しょぼい起業で生きていく」を読んだ。まず、おもしろかった。phaさんの「ニートの歩き方」、伊藤洋志さんの「ナリワイをつくる」や大原扁理さんの「年収90万円で東京ハッ…
今、新潮文庫の村上春樹「雑文集」を読んでいる。つねづね思ってきたことだけど、村上春樹の文章は読みやすい。非常に読みやすい。なぜこんなにも読みやすいのだろう?村上春樹の文章は、食べ物で例えるとうどんだろうか。味が濃すぎるわけでも飲み込みづら…
まとめサイトから出版された本。旅行の気分を盛り上げるために買った旅モノで、一人の男性が冒険旅行に目覚める経緯と、その冒険譚を書き記したもの。少し前に話題になった。冒険とは言うが、体験に近い。何か具体的な目的があるわけでなく、この本でメイン…
端的に言って、本を読まない年だった。たった21冊。去年が45冊、一昨年が35冊であることを考えると極端に減っている。月一冊以上の計算にはなるが、序盤に集中しており後半はほとんど読んでいない。感想は6冊のみ。なぜこんなに本が読めなくなったのかという…
今に始まったことではないが、マンガ『スプリガン』を読み返していて「そうだよこれだよ俺が好きなやつは…」と改めて実感した。中でも御神苗優の父親である御神苗隆が冒険家として登場し、アメリカインディアンに混ざって儀式を守ったりしているのは理想的な…
異世界転生の話ではありません。今回は、我々を平凡な日常から、異世界へいざなってくれる本を挙げてみようと思う。この「いざなってくれる」という部分を大事にしており、今回挙げる3冊はどれもこの世界と異世界が地続きになっている本だ。スターウォーズや…
短くまとめると、 「ありきたりな普通の価値観に染まった人が、普通のことをできなくて思い悩みつつ、そんな自分を徐々に受け入れていく。世間もそんな自分たちみたいな人を受け入れてくれたらいいのに」というようなことが長々と書かれていた。要するに啓発…
「翻訳夜話2 サリンジャー戦記」を読み終えて、再び村上訳「キャッチャー・イン・ザ・ライ」を読みたくなった。普通は順序が逆で、キャッチャーに含まれるはずだった解説を一冊の本にしたのがサリンジャー戦記だから、これから読む人は先にキャッチャーを読…
グレッグ・イーガン、SF界では他の追随を許さない人気のような噂を耳にして、昨年のハヤカワセール時に購入した。古いSFばかり読んでいて現代のSF小説を全く読んでいなかったから、SF小説は時代を経てどのような変容を遂げているのか気になり「ディアスポラ…
100分 de 名著の感想。
カズオ・イシグロの「充たされざる者」を読み終えた。やっと読み終えた。1000ページ近くある本で、中盤あたりを読んでいるときは正直なところ苦痛でしょうがなかった。一体何の話をしているのだろう、いつになったら話が進むのだろう、そんな疑問を抱えたま…
サリンジャーは10代の頃に初めて読んだんだ。どっぷりハマってしまってね、何度も読み返したし、何人もの友人に「これ読む?」とかなんとかさり気なく渡して、今に至るまでに結局同じ本を5冊ぐらい買うことになったんだ。実は今手元にあるのは「ナイン・スト…
去年読んだ本は、年間を通して35冊だった。6月まで日本にいなかったから、最初の半年はほとんど読めなかった。今年はと言うと、年間を通して45冊。ペースで考えれば去年より明らかに少なく、月3〜4冊、週1冊読めるか読めないかのペース。読んだ感想も去年ほ…
2013年に出た本で、時代を体現していた。タイトルにある「ゴッホとピカソ」の話はほとんど出てこない。この本は、コンサルや事業の立ち上げを経験してきた若い著者の、お金とそれ以降にまつわる未来志向の本だ。こういう未来志向が2013年当時流行っていたこ…
何故こんなにも不幸なのだろう。お金がないから?将来が不安だから?恋人がいないから?家族がいないから?そもそも自分は不幸なのだろうか。不幸とは、幸福とは一体なんだろう。何が基準で、誰が決めるのだろう。 そんな幸福と不幸にまつわる疑問を解き明か…
「世界しあわせ紀行」を読んでいる。なんとも自分に似つかわしくない本だ。幸せのことなんて考えたことないし、興味もない。なぜこれを読もうと思ったかと言えば、ノンフィクション作家である高野秀行が推薦していたからだ。本の説明書きにも「高野秀行氏推…
ここ見て知った。 以前から読みたいと思っていた本がたくさんあったのに、つい買うタイミングを逃していたハヤカワSF。この機会しかないと思って買い漁った。SF初心者の僕が買ったのは以下。 グレッグ・イーガン 1984 カート・ヴォネガット 泰平ヨン 人類補…